こんにちは!放課後漫画家志望クラブ部長のとこりともとりです!




今日の講義は、一風変わった内容で……
「似顔絵とは?」という命題の中に
織田先生が20年来研究してきた「心理学」を踏まえた視点の入るものでした。




「似顔絵」と「心理学」?
本当に結びつくの? 
そう思うのも無理はないと思います。

ですが、このふたつ、根底にあるものは同じなのです。

それは……




「他人と向き合うことでしか成り立たない」こと!




順番に説明してきます。


心理学が他人と向き合うことでしか成り立たないのはなんとなく分かりますよね。


「やたらまばたきが多い」
「眉間にしわが寄ってる」
「目線が泳いだ」
「口元を常に触りながらしゃべってる……」


心理学では、こういうことを常に気をつけて見ることで、相手の心理を読み取ることができます。

DaiGoさんが良い例ですよね。
あの方は、言葉をかけたときの目線の動きや、返事の返し方などから判断して、相手の選んだカードをズバリ当てることができます。
相手の方をよく見てます。




対して似顔絵って、何が必要だと思いますか?

「絵がうまい」人はゴロゴロいても、「似顔絵がうまい」人って、意外といなかったりします。
その違いって、何なのでしょう?




似顔絵は、「完成度より満足度」



これを、理解していない人が多いんです。




たとえばですが……

あなたが公園に行くと、似顔絵を描いている人がいました。
めちゃくちゃ絵がうまくて、まるで写真みたいな絵が描けるみたいです。
気になったので、お願いしてみることにしました。


絵師 「そちらのイスに座ってください」
あなた「はい」
絵師 「あ、目線はこっちで、体は斜めにして。動かないでくださいね」
あなた「あ、はい……」
絵師 「……」
あなた「……あの、まだですか?」
絵師 「まだ半分くらいです」
あなた「でももう30分も経ってますよ」
絵師 「あともうちょっと……」
あなた(長時間じっとしてるの、つらいんだけど……)
絵師 「できました」
あなた「あ、すごく上手ですね……(ニキビをこんなにリアルに描かれるの、つらいなあ)」
絵師 「2,000円です」
あなた「(はあ!? 1時間もかかっておいて、金も取るのかよ!)ありがとうございます……」




なんか、気に食わなくないですか?


絵が上手くても、こういう人にはあまり頼みたくないですよね……
では、これはどうでしょうか。




絵師 「そちらのイスに座ってください」
あなた「はい」
絵師 「今日はどうしてこちらまで?」
あなた「近所にできた新しいショッピングモールに行ってきた帰りです」
絵師 「いいなあ、まだ行けてないんですよ。どんなお店がありました?」
あなた「けっこう大きめのキャラクターショップが出来てたんですよ。それが嬉しくて。あ、わたし、かわいいものが好きなんですけど」
絵師 「あ、分かります。そのネックレスかわいいなって思ってました」
あなた「わ、気づいちゃいましたか。ゆるいかんじが好きなんですよ。グッズがあったらつい買っちゃうんです」
絵師 「いいですよねー。あ、できました。こちらでいかがでしょうか」
あなた「かわいい……! こういう絵の雰囲気、好きです」
絵師 「ありがとうございます。2,000円です」
あなた「はい!(けっこう話した気がするけど、まだ15分くらいしか経ってないのか。もう一回あのショップ行こうかなあ)」




……なんとなく分かりましたか?



前者の絵師さんは、「自分の世界の作品」と向き合って、「完成度」を追求していました。
後者の絵師さんは、「あなた自身」と向き合って、「どうしたら満足してもらえるか」を追求していました。

会話をすることで、あなた自身の好みや、理想の姿を聞き出して、その「雰囲気」を作品に反映させたから、満足してもらえる作品を作ることができたのです。




満足度を上げるためには、その人自身を知ることが大切。



これが、心理学に通じる部分。そして……



すべての創作に通じる部分でもあるのです。




2人1組を組んで、実際に似顔絵を描く練習もしましたよ!


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うっかり長文になってしまいましたが、これ、講義の6分の1くらいの内容でした。
今日はすごく考えることが多くて大変でしたが、すごく楽しかったです!


ではでは。